日本特許庁より、産業財産権の現状と課題 ~125周年を迎えた産業財産権制度~
〈特許行政年次報告書2010年版〉公布
日本特許庁は、2010年7月15日に、「産業財産権の現状と課題 ~125周年を迎えた産業財産権制度~〈特許行政年次報告書2010年版〉」を題とする文章を公布し、2009年、日本国特許庁への特許出願件数は、34.9万件(前年10.8%減)となり、4年連続して漸減傾向を見せたが、日本国特許庁を受理官庁としたPCT出願の件数は、2009年においても引き続き増加する傾向であり、前年比4.5増の2.9万件となり、引き続き米国の次の第2位を占めた。2009年の意匠出願件数は、3.1万件であり、前年に比べて8.1%減となり、5年連続して低減する傾向が続いている。日本国特許庁は、これは景気後退に伴い新製品開発数の減少、量から質へ特許出願戦略を転換する考え方が出願人に浸透しつつあることも背景にあると考えられる。
特に注目すべきなのは、中国国内出願人による特許出願件数が、ここ数年連続して増加し、2009年の891件に達し、前年に比べて15%増となったことである。これは、中国企業の日増しの発展とグローバル化の進展に伴い、日本市場への出願を重視している姿勢の現れと考えられる。
--日本国特許庁より